2023有馬記念予想

※査定表は当日の馬場状態は考慮されておりません。

【 レース展望 】

イクイノックスとリバティアイランドがいない中でのベストメンバーともいえる今年の有馬記念。それぞれの陣営の思惑やレース展開をジャスティンパレスとタイトルホルダーの取り捨てとともに考えてみよう。

まずはジャスティンパレスから見えてくるものは何か?

ジャスティンパレスの鞍上は横山武史騎手だが、仮にこの陣営が好きに騎手を選んでいい立場であれば当馬でG1を含む4戦4勝のクリストフを指名しているはずだ。そのクリストフはスターズオンアースの鞍上になり、武史は本来はソールオリエンスの主戦騎手であったはずだがソールオリエンス陣営は川田騎手への乗り替わりを決断した。

まとめると構図はこうなる。

ソールオリエンス  ー 鞍上を武史から川田にスイッチ

ジャスティンパレス ー クリストフで4戦4勝の馬だが鞍上は武史 

スターズオンアース ー クリストフは当馬をチョイス

ジャスティンパレスはすでにG1馬でしかも4歳と成長余地を残しており有力な一頭ではあると思うが、思惑が交錯した3つの陣営の中ではジャスティンパレスは3番手扱いとなり他にもタスティエーラ・ドウデュース・スルーセブンシーズ・ハーパーなどがいることを考えれば馬券的には難しい立ち位置にいることになろう。

次にタイトルホルダーから見えてくるものは何か?

タイトルホルダーはレースの後に引退式を控えており当日の中山はタイトルホルダー向きの馬場に整備されるのかどうかは気になるところだ。差しがバンバン決まるような馬場にはならないと見るが、スターズオンアースのクリストフが「この馬は長くいい脚を使う」と言ってる通りレースは3角過ぎから動きそうな気配だ。そうなるとある程度タイトルホルダー向きに作られた馬場の恩恵は4角に勢いよく進出してきた馬に向くはずで、タイトルホルダーがアンアンバローズを前に見る形で4角手前でかわせるようならベストとなる。(レースイメージとすれば、リオリオン(今回でいうアイアンバローズ)の大逃げの展開になってロジャーバローズ(今回でいうタイトルホルダー)が勝った日本ダービーのような形)

3角からレースが動くシナリオがメインシナリオと考えているため前で運ぶ馬は飲み込まれる印象こそ持っているが、これは差しが決まる!との考えではなく、あくまでも4角にいい形で進出してきた馬が引退式を控えたタイトルホルダー仕様に整備された馬場を味方につけるだろうという見方である。アイアンバローズを先に行かせて4番枠からビクトリーポジションキープし悠々追走できれば余力を持って4角を迎えそうな気がする。

脚質から並びをイメージするとこうなる

【 レースを先導する馬 】

アイアンバローズ

【 先行脚質の人気馬 】

タイトルホルダー

ハーパー

【 好位脚質の人気馬 】

スターズオンアース

タスティエーラ

【 差し脚質の人気馬 】

ソールオリエンス

ドウデュース

ジャスティンパレス

スルーセブンシーズ

シャフリヤール

レースが動くきっかけを作るのはハーパー・スターズオンアース・タスティエーラの好位組か、焦った時の池添騎手あたりで、それらを見る形で進めるだろう人馬はレースを把握しやすく、届く&届かない等の事はあろうがアクセル処を間違えることはなさそうなことから勢いよく4角に進出→ラスト強襲の可能性はありそうだ。

◎  1 ソールオリエンス

◯  5 ドウデュース

▲  4 タイトルホルダー

△ 16 スターズオンアース

× 13 タスティエーラ

×  3 ホウオウエミーズ

2023朝日杯フューチュリティステークス予想

※査定表は当日の馬場状態は考慮されておりません。

【 この馬ピックアップ! 】

査定1位はジャンタルマンタル。3着内という意味ではアクシデントでもない限り当馬の信頼度は高いとみている。マイルからそれ以上(1800)の実績があるし、阪神JFをみてもキレだけじゃなく馬力も必要とされるため重馬場までは必要ではないが鞘重で勝ち切る程度のパワーは必要とされそれにも対応できるのは強みと言える。加えて川田騎手はリバティアイランドで3冠を獲ってはいるがそれを除けばG1はスプリントのママコチャだけでありそろそろ頃合いだろう。

ダノンマッキンリーは査定2位。新馬から京都と阪神の1400戦を2戦2勝しておりコース実績あるのは安心感に繋がろうがマイルは今回が初めてとなる。鞍上が川田からクリストフに乗り替わる意味をやや疑ってみたいところもあってそこまで強気になれないのが正直なところ。2戦2勝とはいえ重賞を勝っているわけでなく2歳の1勝クラスや未勝利などは力の差が大きく当馬にとっては世代の実力馬と対戦するのは今回が初めてとなるのも不安材料で鞍上クリストフと無敗というだけで人気になるなら危険な匂いもする。

タガノエルピーダは阪神JFを抽選除外となり朝日杯FSに参戦してきた牝馬で京都マイルを1戦1勝。現状は海のものとも山のものとも判断がつきにくい中で査定3位に入ってきたのは意外ではあるが評価したい。その新馬戦では2番枠からスタートよくINでピタリと織りあって道中は掛かることなく進んで終いは鞍上のGOサインに反応し1馬身ほど抜けたところでゴールするという大人びたレースをした。男馬との力関係がどうかだが枠も5番枠と良いところで新馬に続いての騎乗となる鞍上の団野騎手は充分色気を持っているはずで強気のエスコートを期待したい。

穴っぽいのはセットアップ。新馬から3戦ともハナに立って押し切る(2勝&2着1回)レースを見せた脚質のわかりやすい馬だがパワーは兼ね備えており2歳レベルのマイルであればそう簡単には失速することはなさそうだ。同じような印象はエコロヴァルツにも受け、今の阪神コースは馬力は必要であることから洋芝の1800を先頭や前目で強い競馬をした馬の押さえが必要ではないだろうか。

爆穴ではバンドジェルか?1400を2戦して1勝の馬だがマイルが合いそうな気配で、パワーを備えてガシガシと追い込んでくるような脚質が今の阪神マイルの馬場にフィットしそう。一か八かタイプの池添騎手とも人馬の呼吸が合いそうなタイプで噛み合った時には1+1が5にも10にもなりそうな期待はある。

◎  3 ジャンタルマンタル

◯  5 タガノエルピーダ

▲ 17 シュトラウス

△  8 ダノンマッキンリー

△  1 エコロヴァルツ

× 15 エンヤラヴフェイス

×  6 セットアップ

× 10 バンドシェル

2023阪神ジュベナイルフィリーズ予想

※査定表は当日の馬場状態は考慮されておりません。

【 この馬ピックアップ! 】

査定1位はサフィラ。混戦の中で阪神1800で勝ち鞍があり舞台設定にアドバンテージがあるのはポジティブに評価したい。一方で多頭数を経験していないのが不安材料で器用に立ち回るより伸び伸びと自分のスペースを確保した上で走る方が持ち味が出そうなタイプであり生かすも殺すも鞍上の松山騎手のエスコート次第といったところか。

査定2位はカルチャーデイ。前走ファンタジーステークスを15番人気で大穴をぶち開けた馬で前走に関して言えば6番枠も良かったし展開も隊列や流れ等々、全てがうまく行った感じであるがレースセンス含めたポテンシャルは持ち合わせていて正当に人気に織り込まれていなかっただけであろう。今回も勢いそのまま調教もキビキビ動いており気配は良い。多頭数でこそ当馬の操縦性が生きてくるはずで、出たなりで好位を取れる内枠を期待したが13番枠は酒井学騎手的にうまくポジションを取れるかどうか?という意味でややネガティブ。

調教での出来の良さが目をひいたキャットファイトは査定3位。大野騎手は「楽に動けていた」「スピードが生きる馬場になってほしい」といつもの控えめなコメントの裏には自信も見え隠れする。440キロ手前の馬だが非力さは感じさせないフットワークでむしろ力感を感じさせる。3番枠から今回のビクトリーロードと見ている好位前のポジションを取れそうで折り合えれば一発まで。

【  レース展望 】

非常に難解のメンバー構成になっていることから改めて騎手にフォーカスを当ててみたい。多頭数をエスコートするだけみてもクリストフが存在感を発揮する程度で、武豊(怪我)・福永(引退)・川田(香港遠征)はいないし、若馬を手の内に入れ大胆な競馬ができる岩田康や横山典らベテラン勢いない上、外国人もこぞって香港国際競走に行っている都合上、ムーアもモレイラもビュイックもいないわけで騎手ラインナップだけ見ると地方のローカル重賞かと思うほどである。そうゆう背景もあって必ずしも強い馬が勝つわけでもなさそうなことから、真ん中から内の枠に当たった好位で運べる馬、つまり騎手にストレスなくスムーズなレース運びをできる以下の馬に焦点を当てたい。

1 コスモディナー  (松岡)

3 キャットファイト (大野)

4 ニュージェネラル (田口)

5 スプリングノヴァ (和田)

6 ステレンボッシュ (ルメール)

(8プシプシーナ・9テリオスルルは逃げ脚質で標的となるため除外)

新人の田口騎手はよくわからないが、松岡騎手や和田騎手は自分のイメージ通りならいいがレースプランが壊れると即凡走と融通が効かないw ここは大野騎手に期待したいところだ。

◎  3 キャットファイト

◯ 12 シカゴスティング

▲ 14 サフィラ

△ 13 カルチャーデイ

△  7 アスコリピチェーノ

× 15 ナナオ

×  6 ステレンボッシュ

2023チャンピオンズカップ予想

※査定表は当日の馬場状態は考慮されておりません。

【 この馬ピックアップ! 】

査定1位はテーオーケインズとなったが当馬も6歳となり衰えこそ見えないが近走の走りからピークは超えていそうでG1で勝ち切るにはベストの走りに加えて展開なり他馬の走りなり何かが味方しないと勝ちきれない気がする。中京コースでは強いが地方競馬に行くとお客さん的な走りをしてあと一歩、海外に行くと掲示板がやっとといった内弁慶的なメンタルが見え隠れし年を重ねるにつれそれが色濃くなっているように映る。とはいえ舞台は十八番の中京コースで3着内という意味では当然有力馬であることは間違いないだろう。

査定2位はハギノアレグリアス。G2レベルにはすでにある馬なのだがG1を勝ち負けする成長力があるかどうかは6歳という年齢からも微妙ではある。ただ早熟ではなく年を重ねる事に競馬にも見どころが出てきて今が充実期とみていいだろう。中京コースは2勝&2着1回と完璧な成績であり凡走はイメージしずらい反面、四位調教師と岩田望騎手のコンビがG1を勝って喜ぶ絵もイメージしにくいところだw

それらの相手関係から査定3位のクラウンプライドを本命にみたい。4歳にして海外を多く転戦した経験をもち馬体はもとより精神的なタフさを感じ今回みたいな抜けた馬がいないG1レースはもってこいの舞台とみる。昨年の当レースにも出走してジュンライトボルトの2着となっており季節的にも走り頃で前走のコリアカップでは2着馬に2秒近くの大差をつけてスケールアップ著しい。川田騎手が継続騎乗しているのも安心感に繋がろう。

穴っぽいのはグロリアムンディ。昨年の当レース12着ではあったが2番人気に支持された実力馬でG2クラスではすでに結果が出ておりG1でどこまでやれるかであろう。鞍上にクリストフを確保できているのも魅力で、新馬では福永騎手で勝ちその後にミルコ・クリスチャン・川田とテン乗り騎手で4回も勝っているだけにクリストフのテン乗りは面白い人馬である。

アイコンテーラー&レモンポップは8枠が痛い。前で運びたい2頭がこの枠から当レースを勝ち切るとなると鞍上のパーフェクトエスコートが絶対条件となるだけに人気が落ちないなら馬券的には思い切って切るのも一考か?

◎  9 クラウンプライド

◯ 11 ハギノアレグリアス

▲  4 テーオーケインズ

△  6 グロリアムンディ

△ 12 セラフィックコール

×  1 メイクアリーブ

× 14 アイコンテーラー

× 15 レモンポップ

2023ジャパンカップ予想

※査定表は当日の馬場状態は考慮されておりません。

【 レース展望 】

世界ランク1位のイクイノックスと3冠牝馬リバティアイランドの激突が見所の一戦だが、個人的な見解としてイクイノックスが前走レコード勝ちの反動なくニュートラルな状態でレースに出てくるとすればリバティアイランドを含めて後ろから差されるイメージはない。ドバイあたりからイクイノックスのゲートセンスがよくなって大きく出遅れる心配はなく隊列的にはイクイノックスがリバティアイランドの前で競馬をする事になろうことから川田騎手がどんなにマークしようがイクイノックスに先着できないというのがワタシの基本的な見立てである。ではイクイノックスに死角はないのか?といえばそうではない。鞍上のクリストフにしても意識するのは後ろにいるであろうリバティアイランドであることからもイクイノックスの前で運ぶ馬に穴気配が漂う。今回の場合それはタイトルホルダーでありパンサラッサだろう。2歳重賞とジャパンカップを同列で比較はできないが、先週の東京スポーツ杯2歳ステークスなどは4角2番手&3番手&4番手が1着〜3着となっており馬場自体も週末のレースで確認したいところだ。

3冠牝馬のリバティアイランドについて少し掘り下げてみよう。クリストフがイクイノックスとアーモンドアイの比較を尋ねられた時に「どっちも同じくらい強い」と答えてるのだが、個人的にはアーモンドアイよりもリバティアイランドの方が強いと思っていたため意外であったし印象に残っているコメントであった。もちろんアーモンドアイ陣営への配慮もあるだろうがコメントを額面通りに受け取るとするとこうなる。

イクイノックス=アーモンドアイ  (騎手クリストフの見解)

リバティアイランド>アーモンドアイ(筆者個人的な見解)

リバティアイランド>イクイノックス(無理やり感のある三段論法w)

ただリバティアイランドの近3走をみてみると結果は申し分ないのだが、3走前の桜花賞は4角最後方から全頭ごぼう抜き&前走は4角へ捲り気味に押し上げてそのまま押し切るという見た目のインパクトは強いが古馬G1級に通用するとは思えない大味なレース運びとなっている。一方2走前のオークスでは好位から抜け出して圧勝する強さを見せた。この時のタイムが「2分23秒1」で、イクイノックスのダービー時のタイムが「2分21秒9」と1秒ほどの差があるがリバティアイランドは楽に抜け出しているのに対してイクイノックスはドウデュースを猛追しておりレース展開や、馬の成長力・血統背景などから充分埋められるタイムだろう。

レース当日の天気は晴れとなっておりフルゲートではあるが出走馬に実力差があり実質10頭立て程度、また先行したい馬などもいてレース中もゴチャつかずスムーズに運べそうなことからイクイノックスVSリバティアイランドの、クリストフVS川田のプライドをかけた一騎打ちが濃厚だろう。

◎  2 イクイノックス

◯  1 リバティアイランド

▲  3 タイトルホルダー

△ 17 スターズオンアース

×  8 パンサラッサ